僕の安心な生活

人生の「安心クオリティ」を高めるために僕が奮闘するブログ

持ち家を買う人は搾取される?

僕も気づけば30歳を過ぎ、まわりの人のなかにも結婚などをきっかけに家を購入するひとがぼちぼち増えてきました。

憧れの自分の城を手に入れて幸せそうな彼ら、彼女らにははばかられて言えないのですが、経済的リスクの観点からみた場合、持ち家という選択には賛同できません。

 

 持ち家を購入するリスク

 持ち家をローンを組んで買うことはキャッシュフローの使いみちを超長期で固定化してしまい、自らの保有資産の大半の運命を持ち家の価値の騰落に委ねるリスクをはらんでいます。

 

 

そもそも持ち家は必要なのか?

いきなりリスクとは関係ないことをいってますが、僕が持ち家派に感じる違和感の根本はここです。

 

持ち家・・・いります?

 

 

いや、わかりますよ?

賃貸とは比べ物にならない設備ですし、自分の城を持ったという達成感、もしかしたら世間的な評価もあがって自尊心も満たされるかもしれません。

 

でもね、

 

盛大に借金してまで達成感や自尊心を満たしたいですか?

別に賃貸でもよくないですか?

 

 

たまーに、家を購入する前の人に相談を受けることがあるんですが、なぜ家を買おうと思ったのかを問うと、たいてい「賃貸より持ち家の方がおトクだから!」という答えが帰ってきます。

この答えを聞いた場合の僕のアドバイスはこうです、

 

「損得で購入を決めるのはやめた方がよい。」

 

なぜなら、彼ら(彼女ら)はリスクの大小ではなく損得で決めているからです。

最終的に支払総額は持ち家の方が少なくて済む、といった話をよく聞きますが、それはあくまでもローンを払い続けることができた場合(しかも30年以上!)の話です。

そもそも、払い続けることができるのか?という視点が完全に抜け落ちています。

大企業でもちょっとした不祥事で潰れてしまう時代。僕はとてもじゃないですが、ローンを払い続ける自信はありません。

 

 

というか、果たして本当に最終的に持ち家がおトクなのか?

これだけ合理化された経済システムの中で、代替可能なふたつの商品(持ち家と賃貸)でどちらか一方に確実な優位性があるなんて事はないはずです。

 

 

逆に、損得やまわりの風潮に流されての購入ではなく、賃貸では実現が難しい自分仕様の家(例えばものすごく耐震性が高い家を建てるとか、バリアフリーにするとか)を得るために購入するのであれば、リスクを十分に理解しているなら僕は応援したいと思っています。

 

 キャッシュフローが固定化される

以前の記事でも書きましたが、僕はキャッシュフローをとても重要視しています。

毎月入ってくる決して多くはないキャッシュフロー(主にお給料)はなるべく有用な使い方をしたいものです。

僕にとっては持ち家のローン支払いに使うより、全世界に分散したインデックスファンドを購入する方がよっぽど有用に思えるのです。

インデックスファンドから得られる収益から毎月の家賃を払っていけば、持ち家にこだわる必要はないと考えています。

 

 

そして大切なことは、会社の業績悪化などの要因によりキャッシュフローは常に変動するリスクにさらされています。その時、キャッシュフローの使い方がローン支払いに固定化されていると、柔軟に対処することが難しくなります。(これを流動性リスクといいます。)

 

 

例えば、持ち家のローンを組んだ場合だと、会社をクビになったり給料が下がった場合に毎月のローン支払い金額を変えることができず、俗にいう住宅ローン破産へと至ります。こういった場合、賃貸であればより安いところに引っ越せば毎月の支出は比較的簡単に改善できます。

 

大半の方は、何事もなく35年ローンを払いきるのだとは思いますが、数年先も見えない経済状況が続くなか、こんなに大きなリスクを負う必要があるのか大変疑問です。

そして、持ち家を購入した人たちはこのリスクについて十分に理解していないように思われるのです。

 

 

持ち家を購入した人は一様に安心が手に入ったといいますが、僕から見れば多額の借金をして不安を買っているようにしか見えません。

 

 資産ポートフォリオが持ち家に偏る

最後の理由はこれです。

 

 

投資をしたことのない方でも、「資産を分散させる」事が重要だというのは聞いたことがあるのではないでしょうか?

 有名なところだと、「資産三分法」などといって、株式・不動産・預金に3分割する基本的なポートフォリオの考え方があります。

 

 

多額の借金をして持ち家を手に入れるという事は、自らの資産のほとんどを持ち家(建物と土地)が占めることになります。

建物は長期的には価値はゼロに近づいていくため、土地価格の変動がモロに自分の資産価値に影響してきます。

地下から有毒元素が検出されて土地価格が一気に下落した豊洲市場問題などが記憶に新しいですが、なんらかの理由によって土地の価格が下がってしまった時、資産を持ち家に一点集中している人はそれでアウトです。

 

 

だってリスク分散とは対極にある、資産の一点集中をしているのですから。

 逆にいえば、土地の価格がハネあがった場合、一気に大資産家になる可能性も秘めています。

これらの、上ブレ・下ブレの大きさを含めて「リスクが高い」といっているのです。

 

 

僕は、こんなギャンブルをする度胸はありません。